5mm径リニアシャフトとLM5Lの組み合わせは、AT-DS3/G YLというカートリッジを使用する限り、満足できるものでした。
というのは、AT-DS3/G YLの推奨針圧である3.5gで使用していたためです。 テスト用の45回転LP(傷だらけで針飛びしやすい)では、これを3g未満にしてゆくと、同じ音溝を繰り返してトレースするミストラッキングが徐々に増えてしまいます。 ![]() そこで軽量化することにしました。 上の画像の左側は、LM5Lと10mm径アルミパイプ(長さ250mm)とPF200の組み合わせ。 この状態で計測すると39.4g。 右側が新型。 直径4mmのリニアシャフト用のLM4Lと8mm径アルミパイプ(長さ200mm)とPE200との組み合わせ。 この状態で約10g軽い29.6gです。 なお、カウンターウェイト、ヘッドシェル、カートリッジを加えたフル装備状態では70.9g。 実は軽針圧に対応する必要はないと考えています。 主力のCDでは得られないような音をレコードに求めたい。 それには元気な音の印象があるDJ用のカートリッジがいいのではないかと。 種類が豊富でしかも安価。 DJ用は重めの針圧、さらに内周側が不得意な丸針のものが多い。 これにリニアブッシュのリニアトラッキングアームを組み合わせるのは、相性が良い?ような気がします。 ![]() 右側の4mm径リニアシャフトの右端には、セットカラーを3つ取付けました。 このカラーの外径は12mm、そしてこれを取付けるパイジョンの穴径は13mm。 ぴったりの外径になるようにアルミテープをカラーに巻きました ![]() 左が5mm径用のLM5L、右が4mm径用のLM4Lです。 LM4Lは重さが4gであり、LM5Lの半分の重さです。 ![]() LM4Lのアームを取付けてみると、なんか変。 3.5gの針圧なのに、ミストラッキングが生じます。 LM4Lの滑り具合はLM5Lと同じような感じなのに… いろいろ調べてみると、どうやらリニアシャフトが水平ではなく、レコードの内周側に向かって上り坂になるような感じで微妙に傾斜していました。 セットカラーに巻いたアルミテープの巻き方が良くなかったようです。 水平になるように調整すると、3.5gの針圧では全くミストラッキングを生じなくなりました。 しばらく慣らし運転をした後、傷だらけの45回転LPで3g、2.5gと針圧を減らし、軽針圧に対応できるかどうか試してみようと思います。 なお、慣らし運転中でも普通の33回転LPなら針圧が2.5gでもミストラッキングしません。 2.0gまで落とすと時々ミストラッキングを起こすし、かすれたような音になるときがあります。 AT-DS3/G YLの針圧値は2.5~4.0g(3.5g標準)とされているので現状では十分な性能かもしれません。 やはり軽量化は確実に効果があ~る、です。 カートリッジの候補。 白黒ばっかり・・・ ![]() OrtofonのOM Electro。 "ダンスミュージックには欠かせない「中低域の音の太さ」をより強調し、パワフルながらも切れがあり弾むサウンド"との紹介文が気になります。 出力電圧7.5mV チャンネルセバーレーション:25dB(@1kHz) 周波数特性:20~22,000Hz 適性負荷インピーダンス:47kΩ スライタス:円錐 適性針圧:4g 自重:5g ![]() Stantonの680E.V3も良さそう。 紹介文には"ダンス・ミュージックに最高のムービング・アイアン・カートリッジ、クリアでステレオ再生能力に優れる4コイルのムービング・アイアン、新しいインダストリアル・デザイン"とあります。 これは楕円針です。 針先 0.3x0.7 mil 楕円 スーパー・ハイ・ポリッシュ 針圧 2 ~ 5g 再生周波数帯域 20 Hz ~ 18 kHz 出力 @ 1kHz 3.9mV チャンネル・バランス @ 1kHz 2dB以内 チャンネル・セパレーション @ 1kHz 30dB 直流抵抗 1300Ω トラッキング性能 80μ @ 3 g 推奨負荷抵抗、容量 47k Ω、275 pF インダクタンス 930 mH カートリッジ重量 6.3 g 交換針 N 680 E ![]() ShureではM44-7。 DJ用に重針圧に対応したタイプ。 これでクラシックを聴くとどんな具合なのか興味があります。 Tone Arm Mount: Standard 1/2 inch Cartridge Type: Moving Magnet Output Voltage: Typical at 1 kHz 9.5 mV RMS at 5 cm/sec peak velocity Recommended Load: 47 kilohms in parallel with 450pf Tracking Force: Effective at stylus tip Range: 1.5 to 3 grams Stylus Cantilever: Shure Type S Heat-treated aluminum alloy / tubular 1.6 mil wall thickness / 34.5 mil diameter Diamond Stylus Tip: Polished natural gemstone: Spherical Radius: 0.7 mil Frequency Response: Essentially flat from 20 to 20,000 Hz Stereo Channel Balance: Within 2 dB Channel Separation: Typical at 1 kHz: 20 dB Net Weight: 6.7 grams Height: 15.9 mm サウンドハウスだと、Ortofonが7600円、Stantonが5980円、Shureが4350円。 Ortofonが高いけど、これは換え針付きだそうです。 DJ用は沢山の種類があるのに対して、オーディオ用の重針圧の安いのは? オーオタ雑誌を読まないので全然知らないんだなぁ~☆ LM4Lのアームは上出来。 おそらくこのまま。 試作品作りもあきたしね。 そろそろ最終目的、オリジナルプレーヤーのDIYに突入か? ダブルアーム案。 内側のアームをリニアシャフト端側で跳ね上げた状態で保持する仕掛けを作ればいいよね。 こんなふうにあれこれ考えている時間が好きだから、とりかかるのは先延ばしにしよう。 ![]() シングルアームだと拍子抜けするほどコンパクトでシンプル。 カートリッジを交換するだけならダブルアームの必要性はないだろうなぁ… ターンテーブル(PL-30L)がたいしたことないからこれでもいいか。 でも、このターンテーブルに不満はないよ。 GT-2000の長岡評には「以前、KP-800、QL-Y55Fのターンテーブルを33回転で回しておいて、電源を切ってから何秒で止まるかテストしたことがある。KP-800が16秒、QL-Y55Fが18秒だった。本機ではなんと53秒かかった。慣性モーメントの大きさがわかる。」なんて書いてある。 そこでPL-30L+ステンレス板1枚で計測してみたら50秒。 なんだ、GT-2000と似たようなものなのね、という訳で見直しちゃった。 ![]() 左側のアームが使いにくそう。 ![]() PL-30Lのフォノモーター部 モーター クォーツPLL DCサーボ・ホールモーター 駆動方式 ダイレクトドライブ 軸受構造 SH・ローター方式 ターンテーブル直径 31cm ターンテーブル慣性質量 330kg-cm2(ターンテーブルシート含む) 回転数 33 1/3、45rpm 回転数切換え ショートストロークスイッチによる電子式 回転ムラ 0.012%以下(PL-30L、WRMS/FG直読法) 0.013%以下(PL-30、WRMS/FG直読法) 0.023%以下(WRMS/JIS) S/N 78dB以上(DIN-B) 63dB以上(JIS) 負荷変動 0%(針圧200g以内) 起動特性 1/3回転以内 起動トルク 1.3kg-cm 速度検出方式 全周積分方式FG 回転数偏差 0.002%以下 ドリフト 時間ドリフト:0.00008%/h 温度ドリフト:0.00003%/℃ ブレーキ機構 純電子式 SH・ローター方式モーター 回転精度の限界を追及するため、モーター底部にあったローターの支点(ベアリング)をターンテーブルのすぐ下に移動させたSH・ローター方式モーターを採用しており、これによりモーターの重心と支点の位置をほぼ一致させることに成功しています。 このため、重心と支点の位置が大幅にズレていた従来構造では防げなかったモーターシャフトと軸受け間のわずかなクリアランスで起るモーターシャフト最下部を支点とする逆円錐運動を解消し、優れた回転特性を確保しています。 シャフトとスリーブの精度や強度に依存するよりも、よほど賢い解決方法ですね。 メンテナンスも至極簡単。 支点部分は、鋼球とこの鋼球の上部に位置する厚さ2mm程度のテフロン板とから構成されている。 鋼球とテフロン板の接点が支点となるため、この接点の状態を把握しやすい。 したがって、プラッターの重量を増加させた場合でも安心。 約900gのステンレス板を加えると低音に厚みがつくような気がします。 もっとも、ターンテーブルシートの材質やこのステンレス板とプラッターとの間の挟みものの有無等、ともかく音が変わります。 ![]() .
by kiirojbl
| 2009-09-30 20:03
| DIY Tonearm
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