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CUBE EPO 29er
自転車の記事は自転車はどれも銀色に移動しました。


昨年の12月、ARAYAExcella Raceを予約し、同時にMuddy Fox 29erも注文。
しかし、Excella Raceの納車は3月中旬から4月中旬、Muddy Fox 29erも5月ごろとまだまだ先の話。


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ところで29erを検索しているとこんな電動アシスト自転車を見つけました。
電動アシストと29erの組み合わせ。
これは面白いなぁ。


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CUBEというドイツの会社の29erです。
36Vという強力なバッテリーを搭載し、30段変速。
ディスクブレーキは前後180mm径と強力。
バッテリーを搭載しているようには見えないデザインがすばらしい。

CUBE社のサイトはこちら
以下の文章はここから引用しました。

MTB Hardtail EPO for off-road use.
The stiff, triple butted frame provides control and riding pleasure.
Longer climbs are easy to master thanks to the electric tailwind.

EPO becomes legal – faster with electric performance optimiser.
With the Cube pedelec EPO 29er 2012 electric assisted bike you travel quickly, relaxed and in style.
the sporty epo is the urban mobility of the future.
under perfect conditions the aerodynamic seat-mounted 36V battery (13Ah/468Wh) allows riding distances up to 100km (62 miles).
after 1000 charging cycles the battery maintains a capacity of 80%.
the Cube epo allows the battery to be charged either mounted to the frame or removed.
all cables are connected with a patented magnetic plug system.
180mm disc brakes ensure the necessary braking power due to the higher average speeds.
the Wireless Control remote makes the pedelec unattractive to thieves.
the bike won't work if this is removed.

Frame

High Performance Aluminium, triple butted
Sporty, balanced riding position for both tours and electrically assisted riding pleasure in the terrain
Particularly torsion-resistant 3D dropout
Frame Save System – replaceable derailleur hanger with thread in the hanger
Bottle mount at seat and down tube
Highly scratch-resistant Eloxal finish
Meets new EU standards - tested to Velotech DINPlus
Aerodynamic-Hidden-Battery-Design
Multi-feature dropout for easy fitting of mudguard / carrier / kickstand / disc brake

Equipment

Rockshox Reba RL 29, 100mm, Motion Control, Pop-Lock
FSA Orbit Z
Easton EA30 Oversized handlebar and stem
Shimano XT/SLX - 3x10 speed
Shimano AM445 hydraulic disc brake for reliable braking performance
Shimano FC-M552 - lightweight 10-fold crankset, two-piece, integrated bottom bracket
Alex EN24 - light and stable double wall rims with Dynamic E-Assist rear engine
Schwalbe Rapid Rob - tire combines low rolling resistance and good off-road grip
Selle Italia X1 - sporty comfort saddle
Integrated battery pack in the seat post, easily removable due to quick release, equipped with EasyFit- magnetic connectors - charging time approx 6hrs
In Frame Charging - battery rechargeable externally and internally
Range: Depends on rider weight / distance / wind conditions / temperature => under optimal conditions, approximately 100km (at minimum support)
Battery: 36V / 13 Ah / 468Wh


Configuration
Frame HPA EPO MTB Triple Butted
Fork Rock Shox Reba RL 29, Motion Control, Poploc
Travel 100mm
Brakes Shimano 445 hydr. disc brake (180/180)
Crankset Shimano FC-M552 Hollowtech II 42x32x24T., 175mm, integrated BB
Shifters Shimano Deore SL-M591 Rapidfire-Plus, 10-Speed
Rear Derailleur Shimano Deore XT RD-M780 10-Speed
Front Derailleur Shimano Deore SLX FD-M660 E-Type 10-Speed
Cassette Shimano CS-HG62 11-36T., 10-Speed
Chain Shimano CN-HG54 10-Speed
Hubs Shimano HB-M525 / Dynamic E Assist
Spokes DT Swiss DD 2.3/2.0 black
Rims Alex ZX24 EPO Disc 29
Tyres Schwalbe Rapid Rob Performance 30
Stem Easton EA30, Oversized
Handlebar Easton EA30 Riser
Seatpost Integrated Battery Aero Seatpost 1.1; 13Ah
Headset FSA Orbit Z semi-integrated
Grips CUBE Performance Grips
Saddle Selle Italia X1
Pedals Fasten Alloy
Weight 20,5 kg
Colours shadow black


おっ、タイヤは泥んこ狐さんとおんなじだ。
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by kiirojbl | 2012-01-29 12:16 | Bicycle | Comments(0)
JBL 2267H
2267Hは2012NAMMショーで発表されたVTXシリーズに搭載されているJBLの最新型15インチコーン型ユニットです。
4インチ径ボイスコイル、デュアルボイスコイル、デュアルネオジムマグネット、ディファレンシャルドライブ。
2267Hは18インチユニットの2269Hと同じ磁気回路を備えています。
2269Hについてはこちらこちらを。

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2269Hは定格入力2kW、ピーク8kWという世界屈指のハイパワーユニットです。
その性能を15インチユニットにも適用したのですから、これは現時点で世界最強の15インチユニットだと思います。
最近のJBL社の15インチユニットでようやく入手したいユニットが出現しました。
下の画像、左が2267H、右が2269Hです。

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2267Hの構造は下の画像の2269Hと同じです。
ところで"Saturated Pole Tips Eliminate Flux Modulation"というのは何だろう。


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18インチユニットをベースに15インチユニットを設計する、そういう時代になりました。
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by kiirojbl | 2012-01-28 22:00 | JBL 15 | Comments(0)
JBL D2430K
D2430Kは2012NAMMショーで発表されたVTXシリーズに搭載されているJBLの最新型コンプレッションドライバーです。
2つのドライバーがスタックされている全く新しい構造を持っています。
詳しくはVTXのパンフレットD2430Kのプレス用パンフレットを。

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下の画像、2つの空色の部分がネオジム磁石。
それぞれの磁石について独立した磁気回路が構成されています。

中央部には緑色の円錐状イコライザ。
そのイコライザの基部周囲には、緑色の部材と薄いオレンジ色の部材との間に隙間が形成されています。
この隙間は下の画像ではイコライザの右側基部のほうがはっきり分かります。

隙間の上下には断面がV字型に盛り上がった部分があります。
この盛り上がった部分がフェーズプラグ。
このフェーズプラグに上下のリング状ダイアフラムがそれぞれかぶさるように配置されています。
それぞれのダイアフラムの磁石側にはボイスコイルと磁気ギャップがあります。

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下の画像、紫色が上部ダイアフラム、薄いオレンジ色部材が上部フェーズプラグ。
緑色部材は中央円錐状イコライザと下部フェーズプラグ、黄色が下部ダイアフラム。
オレンジ色の上部フェーズプラグの底面側には放射状のスリットが見えます。
このスリットは緑色部材の上面側にも形成されているはずです。

この放射状スリットは部材を貫通しており、フェーズプラグの小穴と連通しています。
緑色部材ではV字型断面を持つ凸部に「ハ」の字型の小穴があります。
おそらくオレンジ色の上部フェーズプラグの上面にもあるはずです。
そして、環状ダイアフラムにより圧縮された空気はフェーズプラグの小穴から放射状スリットを通り、上記の隙間に放出されます。
そしてこの隙間では上下の環状ダイアフラムからの音波が合成される。

ボイスコイルのリード部は中央部に向かって設けられており、上下ボイスコイルの端子は独立して設けられていることが分かります。
インピーダンスはそれぞれ16オームであり、並列に接続すると8Ωになります。


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環状ダイアフラムとフェーズプラグの構造はBMS社のドライバーと類似する構造です。
また、D2430Kのダイアフラムはポリマー(合成樹脂)であり、この点でもBMS社のドライバーと共通します。
しかし、2つのダイアフラムが対向しているのが新しい。

ボイスコイルと磁気回路は2つあるため放熱に優れ、許容入力は2倍の200Wあります。

環状ダイアフラムは従来のドーム状のダイアフラムに比べると2つの利点があります。
ドーム状ダイアフラムは往復動の際、ダイアフラムの凸状側に変位すると、ダイアフラム中央部がへこむ。
その逆側に変位する際には、ダイアフラム中央部は膨らむ。
ソフトドームの方がハードドームよりも鋭い音になるのは、このダイアフラムの望ましくない変形量が大きいため。
環状ダイアフラムはこのダイアフラム中央部を持たないので、こうした問題がありません。

もうひとつは環状ダイアフラムの質量が小さいこと。
このため高域のレスポンスに優れる。

しかし上記のような利点の反面、環状ダイアフラムはその振動面積が小さく、能率と低域側のレスポンスが悪い。
D2430Kは対向する2つの環状ダイアフラムにより振動板面積を稼ぎ、そんな問題点を解決したというわけです。

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D2430Kという型番、面白い。
24XXはドライバーの番号だけど、Double DriverのD2と組合わせたのかもね。
そして30だから、おそらくボイスコイル径は3インチだと思います。
ええっと、スロート径も今のところ不明。
これはおそらく1.5インチスロート。
2430H、2431H、2432H、2435Hの代替機種だと思うからです。

末尾のKも目新しい。
Fは2Ω、Gは4Ω、Hは8Ω、Jは16Ω。
だからKは16Ωのダブルボイスコイルという意味なのでは?




VTXのパンフレットには下記のように記載されています。
"At the heart of VTX is the D2 Dual Driver, a revolutionary device developed by JBL that dramatically improves the sound and performance of high frequencies."
また、このドライバーの構造についてはAESで発表していることも記載されています。
"Audio Engineering Society Convention Paper “Dual Diaphragm Compression Drivers,” Author Alex Voishvillo, Preprint 8502, presented at the 131st Convention, New York, Oct 2011"
D2430Kのラベルには"Patent Pending"(特許出願中)の表記もあり、JBL社のオリジナル製品であることは確実です。
"D2 Dual Driver"などの表記を見ていると、JBL社はこのドライバーを相当気に入っているように思います。
かなり音がいいのではないか。

なお、同ラベルには"Made in Mexico"という表示があったので調べてみた。
同社はロス郊外のノースリッジにある。
だからメキシコに工場があるとしたらティファナだろうなと。
JBLとTijuanaで検索するとこんなのを見つけた。

ノースリッジに工場があってそこでは主力製品を製造し、それ以外の製品をメキシコ工場で生産する、というのではなさそうだ。
米国ではもはや生産は行わず、ノースリッジの製造ラインをメキシコに移転し、すべてのJBL製品をメキシコで生産するということらしい。
ティファナには日米の企業の工場が多数あり、隣接する米国都市であるサンディエゴに研究施設を置くというパターンが多い。
ノースリッジからティファナだと3時間以上かかるような気がするが、それでも多国籍化を図るならティファナに製造拠点を移すのは最良の選択ではなかろうか。




BMS社のOEMを受けるままではどうかと思っていましたが、これでめでたく王者復活。
もともと環状ダイアフラムはランシング氏謹製075の技術。
違いは中央部のイコライザの形状。
D2430Kはエクスポネンシャルではなくコニカルなんだよね。
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by kiirojbl | 2012-01-26 12:02 | JBL Driver | Comments(2)
Subscription Concert No.729 at Suntory Hall
東京都交響楽団の第729回定期演奏会に行ってきました。

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今回の演奏会は「日本管弦楽の名曲とその源流」という企画だそうです。
曲目は野平一郎作曲、オーケストラのための「トリプティーク」、野平一郎作曲、チェロとオーケストラのための「響きの連鎖」、ブーレーズ作曲、エクラ/ミュルテプルの3曲。

オーケストラのための「トリプティーク」とチェロとオーケストラのための「響きの連鎖」の指揮者は作曲した野平さん自身でした。
エクラ/ミュルテプルの指揮者は杉山洋一さん。

いつもより遅れてホールに入るとステージで野平さんと聞き手の方との対談が終わる寸前。
う~む、アークヒルズのさしてううまくもない蕎麦など食べている場合ではなかったと後悔。
月刊都饗というパンフレットにも野平さんがご自身の曲の解説をされています。
作曲者自身のお話や解説というのは貴重ですよね。



オーケストラのための「トリプティーク」はかなり強烈でした。
うむむむ、と聴き入ってしまいました。
いろいろなイメージがどんどん湧いてきます。

高揚した気持ちで今度はチェロとオーケストラのための「響きの連鎖」。
チェロ奏者は堤剛さん。
大太鼓が4つ、分散して配置されています。
同時に4つが鳴るのではなく、1つづつ交互に鳴る感じです。
発音位置を変えることにより音の遠近感を出そうという試み。

この曲は堤剛さんの鬼気迫る好演もあり、すばらしかったです。
日本の森の中に潜んでいる怖れの対象を想起させるような深さを感じました。



エクラ/ミュルテプルは、日本初演。
もとになったエクラが15楽器、エクラ/ミュルテプルは10楽器増えて25楽器のための曲であるため、前の2曲に比べると楽器の数が少ないです。
でも、ツインバロンやチューブラーベルなどがあり、どんな風なのかなぁと興味深く聴きました。

杉山洋一さんの指揮は各楽器の余韻までもが、すべて指揮のなかに見て取れるようです。
指や手のひらの表情がオーケストラの音とそのままつながっている感じです。

今回の演奏会は、野平さんの曲とブーレーズさんの曲は同じ範疇の曲ということになっていると思うのですが、しかしその内包しているものは全然違うように思いました。
野平さんの曲は雅楽に通じるものを感じ、エクラ/ミュルテプルはやはりヨーロッパ音楽の雰囲気があります。
作曲家の個性の違いよりも文化的な背景の違いを感じました。
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by kiirojbl | 2012-01-24 22:29 | Suntory Hall | Comments(0)
Nikon COOLPIX AW100
夜中に目がさめてしまった。
のたのたと起きてしまう。

ふと昨年の夏の沖縄の海のことを思い出しました。
Nikon S5に水中カメラハウジングFJ-CP1を取り付けての撮影。
動画を見ながら家族で魚の種類を確認したりするのが楽しかった。

動画がもっと綺麗に撮影できるようなデジカメはないものか?
眠い目でAmazonを検索してみるとNikon AW100という機種を発見しました。
う~む、水中でハイビジョン動画が撮影できる。
それに2万円とは安い。
早速ポチッとし、寝なおしました。

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石垣島が好きで6回か7回行きました。
だから沖縄本島の海に行ったのは昨年が初めてでした。
石垣島の予約がとれなかったのです。

石垣島では水中を撮影できる使い捨ての銀塩カメラを何度か使いました。
綺麗に撮れているのでニコノス5の購入を考えたことがあります。
でも、魚肉ソーセージ、シュノーケル、軍手、海パン、ライフジャケット、足ヒレというお気楽装備のヒトにはニコノス5は不相応。

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届いたAW100は水中ハウジングに入れたS5に比べるととても小さいです。
これからはこの2台が使える。

AW100はGPS機能が付いていて地図と現在位置が表示できます。
自転車で何度か道に迷ったことがあるのでそういう用途でも使えるかもしれません。


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P100を購入した時期を調べてみたらちょうど1年前でした。
正直に言えば期待していなかったというかデジタルカメラがあまり好きではなかったです。
しかしP100がなかなかきちんと撮れるカメラだということが分かってから悪くないと思うようになりました。
P500も調子がよく持ち出す回数が増えました。


GPS機能がある場合、一般にバッテリーのもちが悪いとか測位に時間がかかるそうです。
AW100はそのあたりの問題点を解決しているとか。
鉄筋の部屋から持ち出していないのにちゃんと測位したのには驚きました。

AW100とP100、気合を入れて開発した機種名には"100"を入れちゃう、というのが最近のNikonの方針なのかしら?


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Nikonの業務用特殊カメラは夢があり、こればかりは他のメーカーが追随できない領域だった。
AW100はF3やF4がフラッグシップだった時代なら1億円以上の特殊カメラだったかも。
そう考えると楽しいですね。
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by kiirojbl | 2012-01-22 17:14 | The others | Comments(0)
JBL 2360A(10)
今年はオーディオ歴40周年という節目の年。
しかし、寒いのでホーンの製作ができません、というかサボってます。
そろそろ戦闘を開始せねば。
でもやっぱり寒っ…

ところでJBL HornのカテゴリDIY Speakerを製作するにあたり検討した資料の総まとめのつもり。
2360A、2392、2332や2352のこと、それからウェーブガイドホーンの理論とJBLのウェーブガイドホーンについて展開しようと思っています。
DDCHの製作時にホーンについてどの程度理解していたのかを記録に残すべきだと。








で、突然話は始まっちゃう。

2360Aは超広帯域の2ウェイ用ホーン。
それ以前のホーンシステムは5ウェイとか6ウェイにならざるを得なかった。
そういうシステムに使用されていたホーンは、必ず特定の帯域でビーム感を生じる。
そのビーム感を生じる帯域をカットするためにその帯域を他のホーンに任せた。
さらにその「他のホーン」のビーム感を生じる帯域をカットするために「さらに他のホーン」にその帯域を任せる…

ホーンがビーム感を生じる帯域を持たない場合、上記のようなホーン補完計画?とも言える5ウェイとか6ウェイのホーンシステムを構築する必要が無い。
指向性云々という以前に、ビーム感を発生しないという性格はホーンシステムの構築において大きなアドバンテージになる。
しかし、2360Aが2ウェイというシンプルな構成の4675のような比較的コンパクトなホーンシステムを構築することができるのは、他にも理由がある。
指向性というより、音響エネルギーの分布パターンのマジック。

2360Aの場合、水平指向性は90°だから、左右45°の方向において軸上よりも6dB、レスポンスが低下している。
そしてこの6dBのレスポンス低下が生じる左右角度は300Hzから10kHz以上に渡り、維持されている。
ところが帯域によってその指向性パターンは異なっている。


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上のグラフはJBL Professional White Paper New 4675C-HF with 2360Bに掲載されている2360Aの水平指向性パターン。
左側のグラフの実線500Hzと右側の実線8kHzを比べてみよう。
500Hzと8kHz、どちらも300°と330°のほぼ中間、30°と60°のほぼ中間で6dB落ちになっています。
これが水平指向性90°を意味している。

ところが、実線グラフの全体の形は全然ちがいます。
500Hzの方は下半分も膨らんでいる。
これは後方(180°の方向)へも音圧が回り込んでいることを示している。
一方、8kHzの方はそうした回りこみはない。

下のグラフ、左側の実線は1.25kHz、右側は3.15kHz。
低域側になるにつれて後方への回り込みが増えてくる。
しかし、6dB落ちの角度は不変であることに注目。

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オーディオマニアなら誰でも知っているように低音というのは回り込む。
2360Aの凄いところは、全ての帯域において90°という指向性だけはきっちり守りつつ、その一方、低域になるほど側方や後方への回り込みを増やしているという点。

エクスポネンシャルホーンの低域特性と比べてみると…
カットオフ周波数でがっくりとレスポンスが低下する。
このとき突然指向性がブロードになってしまう。

ダイレクトラジエターのウーファー部とこの手のホーンが聴感的につながらないというのはこれが原因。
低域になるにつれて自然な低音の回り込みを許さないホーンの場合、ウーファー部もホーンタイプにしないとうまくつながらない。

2360Aはダイレクトラジエターのウーファー部と組合わせることができる。
比較的コンパクトなホーンシステムを構築することができる、とはそういう意味なのです。




下のグラフは2360Aのパンフレットに掲載されている正面等音圧線輪郭グラフ。

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500Hz、1kHz、2kHzと等音圧線の分布はそれぞれ異なります。
しかし、-6dBの等音圧線に注目すると、何れの帯域においても、垂直(90°)の方向では20°をやや越える位置、水平(0°)では40°を超える位置を通っていることが分かります。
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by kiirojbl | 2012-01-17 22:06 | JBL Horn | Comments(0)
The Golden Age of Handbuilt Bicycles
自転車の記事は自転車はどれも銀色に移動しました。


Amazonで「ハンドメイド自転車の黄金時代」という本を購入。
写真も文章もよく、当時の自転車事情が理解できました。
大変美しい自転車たち。

「黄金時代」が良かったので「Custom Bicycles」と「Cyclepedia」を注文。
「Custom」は最近のフレームビルダーの話で玉石混合というか石ばかりか。
この本ははずれ。

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「Cyclepedia」はあたり。
大人の絵本。
下の画像は「黄金時代」でも紹介されていたカミナルジェン
1937年製の断面八角形のアルミ分割フレーム。
8.3kgだそうです。
なお「黄金時代」に掲載されているのは51年製。

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「Cyclepedia」に掲載されていた黄色いフレームのもいいな。
これを参考に中華カーボンで組んでみようかなどと考えてしまいました。

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1950年代のオランダ。
第二次世界大戦が終わり、自転車が普及。
こうした自転車ブームは洋の東西を問わず所得水準の向上によりあっという間に衰退する。
より遠くに楽に行くことができるオートバイが自転車に代わり、さらにオートバイはサイドカー付きに、その後は小型自動車が庶民の足になってゆく。



「黄金時代」のP5の前書きには以下のような説明があった。

「サイクリングというスポーツに対するシクロツーリストたちのプライドが、エレガントであると同時に、信頼性が高く、精巧で美しい自転車を求めさせたのだ。
こうした技術の一部は大量生産自転車へとゆっくりと浸透していったが、「コンストラクター」によるカスタムメイドの自転車は、常に一歩先をいっていた。
このようなすばらしい自転車は、製作にかなり手間がかかるため、年に100台位という少数生産の小さな店舗が主な担い手だった。
そして戦後の初期は、三ヶ月分の給与に相当する価格で販売された。…

…またコンストラクターは、フレームビルダーとは異なり、全てに調和のとれた自転車を製作した。
市販品の性能や美観に満足いかない場合は、ステム、フロントディレイラー、ブレーキばかりでなくハブさえも自作した。
こうした自転車には究極の職人魂がこめられていたのだ。」

フレームビルダーの作る自転車に魅力がないのはこういう理由なのかと納得しました。
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by kiirojbl | 2012-01-10 22:29 | Bicycle | Comments(0)
JBL 2360A (9)
あけましておめでとうございます。
今年もよろしく。



2360Aの音が客観的に理解できるようになったのはMR94と付き合いはじめてからです。
どちらも2ウェイ用の超広帯域型大型ホーンという同じ土俵で戦う製品。
また、いずれもALTECとJBLの両社の社運をかけて開発されたという経緯があります。

この2つのホーン、音色の傾向がかなり違います。
簡単に言ってしまうと2360Aは厚みを感じさせる音、MR94と94Aは素直でストレートな音。
これはドライバーではなくホーンの違いによるもの。
この事実を知ってから、音のちがいの原因について考えるようになりました。

ホーン全体のプロポーションの相違、これについては2360A(8)で書きました。
しかしそれだけではない。
やはり2360Aの曲面構成とMR94、94Aの平面構成の差ではなかろうか、と考えています。

コニカルホーン派のBill Woodsさんも、コニカルホーンは色づけがないとおっしゃっている。
キール氏の論文でもコニカルホーンの優れた特性が紹介されている。
さらに、現代ホーンの主流であるウェーブガイドホーンもコニカルホーンが基調になっている。

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当時のALTEC社はどのように考えていたのか。
キール氏の定指向性ホーン理論が登場したのは1975年3月。
MRシリーズの基になった特許出願は1977年6月27日。

上の画像はALTEC社の複合エクスポネンシャルホーンの特許出願のもの。
出願日は1977年11月21日。
MRシリーズの特許出願と略同時期。

ALTEC社の技術者はキール氏の定指向性ホーン理論を詳細に検討したと思う。
そして、彼らはその理論が複合ホーンに対して、あるいはコニカルホーンに対して新たな技術的視点を与えていることに気付いた。
そこでフレアレートの異なるエクスポネンシャルホーンの複合形態も試してみたのだろう。


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ALTEC社ほどホーンと長く付き合い続け、そして苦しめ続けられたメーカーはない。
それだけにホーンを、特にエクスポネンシャルホーンを知り尽くしている。
そのALTEC社が最後に辿り着いたのがコニカルホーンの複合形態だった。
これはとても興味深い事実だ。

2360AとMR94、94A、どちらが優れているのか。
ビジネスの観点からは2360A、音の観点からはMR94、94Aだと思っている。
2360Aは15インチダブルウーファーとの組み合わせを想定して音造りがなされているように思える。
MR94、94Aはそうした用途を限定することがないままに純粋に完成度の高いホーンを目指して作られたのではないか。

しかし優れた戦略が無ければ市場では敗北する。
ALTEC社は優れた兵器の開発に成功したが戦略で失敗した、のかもしれない。
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by kiirojbl | 2012-01-06 12:13 | JBL Horn | Comments(0)