カテゴリ:EV Horn( 1 )
Electro-Voice HP9040
HP9040はEV社の大型定指向性ホーンです。
ALTEC社のMR945Aと図面だけで比較すると、ホーン長とスロート径が異なることが分かります。
さらに、両者の正面図におけるスロートの描き方を比べると、MR945Aでは普通のスロートにしか見えませんが、HP9040では水平のフィンが描かれていることが分かります。

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HP9040とMR945Aのどちらがオリジナルなのかという点についてはEV社のHP9040がオリジナルであると考えています。
このスロートのフィンについてEV社は米国特許4,685,532号を取得しており、その特許図面に描かれているホーンが、このHP9040であると思われるからです。
この特許の発明者はDaivid W. Gunness氏、特許権者はEV社、出願日は1986年2月21日です。

下の画像が、その特許図面であり、上からホーン正面図、スロート口から見た様子、フィンの斜視図です。
符号31と33がフィンを示しており、43はフィンの間の隙間を示しています。

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スロート口のフィンについて、先のHP9040のスペックシートには"a special vaned waveguide throat detail gives the HP9040 unusually good high-frequency control."と説明がされています。
また、このカタログには「10kHz以上のビーミングを解消、20kHzまで均一な指向角度を保ちます。」との説明があります。

このHP9040には、もう1つ、特徴があります。
それは、このホーンが縦長のプロポーションを持っているということです。
それまでの定指向性ホーンは水平方向の指向性を重視するために、横長のプロポーションがほとんどでした。
HP9040は、むしろ垂直指向性を重視した作りになっているということです。
そして、スロート口のフィンも、垂直指向性を重視した結果、設けられたものだと思います。
この垂直指向性を正確に制御することにより、近くの客席が受ける音圧と遠くの客席が受ける音圧に大きな差が出ないようにホーンを設置することができます。

ところで、MR945Aのフロート口にフィンは付いているのでしょうか?
パンフレットにはフィンに関する説明がないため、おそらく付いていないと思います。
その理由は、1.4インチスロートだから高域のビーミングがそれほどでもない、それとも、特許の関係なのか、う~ん、よく分かりません。



















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by kiirojbl | 2009-06-11 18:31 | EV Horn | Comments(0)