BMS4592ND-MIDと4540NDの詳細なレポートをNさんから頂きました。
こうしたレポートを頂くと大変うれしいです。 Nさん、ありがとうございます。 最初はBMSの4540ND。 JBLに2407HとしてOEMとして供給されているドライバーです。 下の画像はNさんが購入された4540ND。 その下はNさんが測定したレスポンスグラフです。 4540NDとeminenceのAPT-150というホーンの特性がぴったりなのか、これはかなりフラットな特性です。 う~む。 次は、BMS4592ND-MIDです。 下の画像はNさんのBMS4592ND-MID。 その下はNさんが測定したJBL2380AとBMS4592ND-MIDの組み合わせのレスポンスグラフです。 さらに、Nさんが測定したJBL2360Bホーン+4592ND-MIDの特性です。 低域側が(500Hz以下)のレスポンスが落ちていきますが、これは2360シリーズのような定指向性ホーンの特徴です。 このレスポンスの落ち込みは帯域別のEQで補正すると300Hzから余裕で使えます。 こちらのBeamwidth等のグラフを見てみると、250Hz程度でも充分ロードがかかっていることが分かります。 こうなると気になるのはNさんのシステムです。 Nさんのスピーカーシステムの画像に釘付けになってしまいました。 うむむ。 Low (100Hz以下) TAD TL-1601a 210リットルバスレフ Mid-Low (100~500Hz) JBL 150-4C ハーツフィールド Mid (500~3.3KHz) BMS4592ND-MID JBL 2360B High (3.3KHz以上) BMS4540ND EMINENCE APT-150 NさんにBMSドライバーの入手方法を尋ねてみました。 「購入先と金額ですが、米国のUS SPEAKERというオンラインショップで、4540NDと4592ND-MIDを別個に購入しました。購入にかかった費用は輸入代行業者(Alice House)の手数料、輸送費を含め4540ND+小型ホーンが3.3万円、4592ND-MIDが13万円、合計16.3万円でした。これだけの投資でハイエンドクラスの音を簡単に手にいれることができ有り難い時代になったと実感しております。ただ現状ではメンテナンス面で不安が残りますので国内のディストリビューターの出現が欲しいところですね。」 BMSドライバーについてのNさんの感想です。 「写真に写っているウッドホーンは現在遊んでいます。参考に4540NDと4592ND-MIDの軸上1mの周波数特性測定データも添付しました。素直な特性だと思います。このデータから4540NDと4592ND-MIDクロスは3.3kHzとし、4592ND-MIDの低域側クロスは500Hzとしました。そして4540NDのみ少しイコライザーをかけ、各ドライバーの適切なdelay値を探しました。」 「調整が終わったこのBMSシステムの音ですが今まで気になっていた付帯音は大幅に減少しバイオリンもよりバイオリンらしく鳴るようになりました。過渡特性が良く、無駄な音がでない音、歪が少ない音で大変気に入りました。これでクラシックからJAZZまで安心して聴けるオールマイティなスピーカーシステムとなりました。」 「長い間オーディオをやってきてクラシック音楽を満足のいく音で再生することができず苦労してきましたがBMSとの出会いでようやく納得のいく音になったような気がします。」 スピーカーシステムの画像からも明らかなようにNさんはかなりのベテランです。 参考になると思ったのでアンプ類についても尋ねてみました。 アナログプレーヤー THORENS TD126 MKⅢ+SME3010+オーディオテクニカAT33-VTG CD,DVDプレーヤー PIONNER DV-AX5AVi TVソース録画BD再生 Panasonic DMR-BW830 プリアンプ 自作真空管式で現在はLP再生用にイコライザーアンプのみ使用 チャンネルデバイダー DriveRack4800(中音以上)BEHRINGER DCX2496(中低音以下) パワーアンプ Low YAMAHA MX-1 半導体式アンプ Mid-Low crown D-45 半導体式アンプ Mid トライオード TRV-A88S KT88シングル真空管アンプ High トライオード TRV-A88SE KT88シングル真空管アンプ 「チャンネルデバイダーですが最近までSPが5WayでしたのでDriveRack4800をマスター、DCX2496をスレーブにして縦列接続で使っています。現在は4WayになりましたのでDriveRack4800単体で間に合うのですが音的に特に不満は無いため従来のまま使っています。」 「また、デバイダーへはアナログ入力で接続する方が殆どだと思いますが私はデジタルソースはデジタル接続でLP再生はアナログ接続というようにPCで切り替えながら使っています。音量調整はPC上のDriveRack4800の音量調整画面を操作して行っています。」 「尚、デジタルソース機器とチャンネルデバイダーの間にはBEHRINGER SRC2496を入れてデジタル周波数のアップサンプリング機能とopticalデジタル入力をAES/EBU出力にフォーマット変換する機能を利用しています。SRC2496にはDAコンバータも付いていますがこれは使用していません。」 そして興味津々のハーツフィールドについてのコメントです。 「ハーツフィールドは後期型の国産箱ですのであまり自慢は出来ません。ただこのデザインが好きなのとフロントロードホーンによる力強く雄大な音が気に入って永い間使っています。特にティンパニーやチェロの音がリアルに感じられます。尚、スピーカーの周波数特性を測り添付データに追加しましたのでご覧下さい。全体としてかなりフラットな仕上がりになっています。」 Nさんのシステムは求める音に対して非常に正直に構築されているように思いました。 Nさんとハーツフィールドとの付き合いには、語りつくせないほどの物語があるのだと思います。 BMSのドライバーともそうした付き合いになるといいなと思っています。 それにしてもハーツフィールドに2360Bを載せた方は世界でもNさんだけでしょう。 意外性があって最初はギョっとしましたが、でも、その音を想像するととても魅力的に思えてくるから不思議です。 Nさん、分かりやすく貴重なレポートをありがとうございました。 これからもよろしく!
by kiirojbl
| 2011-03-31 00:51
| BMS Driver
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