カウンターウェイトとして岩田製作所のステンレス製のセットカラーを使用することにしました。
大きいのが内径8mm、外径18mm、厚さ10mm、小さいのが内径8mm、外径16mm、厚さ8mm。 重さを量ってみると、大きいのが14.8g、小さいのが8.9gでした。 アームには大きいのが取付けられており、この画像の状態(スタイラスなし、配線なしの状態)で計測すると52gでした。 SAECのWE308Lと比べてみると、同じアームとは思えないほど大きさが異なります。 みすぼらしい。 ところで、今回の目標はWE308Lに負けない存在感や精密感を得ることなのです。 仕上げはこれから。 リニアトラッキングアームと付き合ってみて気付いたことは、調整が非常に容易だということ。 アーム部分のeffective lengthを変更!した場合でも、支柱部を若干回転させるだけで調整できてしまう。 さらに、その調整と同時にアーム部分の高さ調整も行うことができる。 これが何を意味するかというと、異なる長さの、異なる高さのアーム部分が同じ支柱部において共存できるということだ。 S字型のアーム部分とストレート型のアーム部分を選択できるタイプも過去に存在したが、アーム部分のeffective lengthは同じだ。 また、このようなタイプでもウェイト部分が共通であるため、アーム部分全体の実効質量をカートリッジのコンプライアンスに完全に対応させることはできない。 今回のアームは、リニアトラッキングアームの上記のような利点を生かすために、2本のアーム部分を1つの支柱部分に設けることにした。 1本はリニアシャフト上に配置され、もう1本は支柱部の反対側に突き出したリニアシャフトに引っ掛けてある。 2本のアーム部分は選択的にリニアシャフト上に配置され使用される。 とは言うものの、支柱部の反対側に引っ掛けたもう1本のアーム部分をどんな具合に保持するのか? 口先だけのオーディオ評論家(映画評論家と同じようにもはや不要)とは異なり、自作派はこういう地味な問題を一つ一つ解決してゆかなければならない… 使用するのは、三好パイジョンのLJ200、長短2つの8mmパイプ、長さ80mmのM5ネジ、そして2mm厚のアルミ板で作ったストッパ。 ストッパを通したネジにビニールテープ(その1)を巻きます。 このビニールテープにより、長い8mmパイプがカタカタしません。 ネジをLJ200に取付け、やや間隔を空けてビニールテープ(その2)を巻きます。 このビニールテープにより、短い8mmパイプがカタカタしません。 短い8mmパイプはリニアシャフトで作動する1本のアーム部分のアームレスト、そして、長い8mmパイプは支柱部の反対側に引っ掛けたもう1本のアーム部分のアームレストになります。 間隔を空けてビニールテープを巻いてあるため、このネジを緩める場合でもビニールテープをはがす必要はありません。 なお、画像にはありませんが、長短2つの8mmパイプの下方には適当な長さのフェルトを貼りました。 なんとなくソユーズ宇宙船に似てるなぁ… 三好パイジョンのPE200、PL601などのアルマイトを剥離するためにパイプユニッシュに浸す。 真っ黒になったらパイプユニッシュから引き上げ、1500番の耐水ペーパーをかけ、ピカール(金属用研磨剤)で仕上げる。 なお、SF2で使用予定のPG601は黒くならなかったけど、ちゃんと剥離してました。 不思議だね。 今回は250mmのリニアシャフトを使用しました。 いつものように表面をピカールで研磨しました。 どの程度研磨すればよいかと言えば、これは表面がハードクロームメッキのように黒光りするまで。 だいたい5時間~6時間程度の手作業による丁寧な研磨作業ですから、たいしたことはありません? .
by kiirojbl
| 2010-01-30 12:55
| DIY Tonearm
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